クトゥブ・ミナール

イスラムの力を誇示する天高くそびえるミナレット「勝利の塔」

インド・イスラーム王朝である奴隷王朝の初代皇帝アイバクが、1192年に北インドを制圧した記念に建立したインド最古のイスラーム遺跡群。
5層からなる高さ72.5mの尖塔クトゥブ・ミナールの壁には、イスラム経典のコーランや綿密なアラベスクを刻み込みこまれ、その名が示すように皇帝アイバクの権威の高さと気高きイスラムの誇りを象徴しています。
クトゥブ・ミナール以外にも、4世紀のグプタ王朝時代に鍛造され1700年を経た今でも錆びない純度99%の鉄柱など、デリー歴代王朝の皇帝の権威を示す歴史的建築物が揃います。

クワットアル・イスラム・マスジット
「イスラムの力」を意味すインド最古のモスク。イスラム教徒のアイバクは、この場所にあったヒンドゥー寺院を象で破壊し、その上にモスクを建設。まさにヒンドゥー教徒へのイスラム勢力の誇示を象徴する場所。
破壊したヒンドゥー寺院の石材を再利用したため、偶像崇拝が禁止されているイスラムモスクにありながら精緻なヒンドゥーの女神像やレリーフが残る、イスラム教とヒンドゥー教が融合した不思議な空間です。